メー ルマガジン「ベトナム株・経済情報」
VOL.312
2015.03.04

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CONTENTS
 
01. 上場自動車関連企業、14年業績好調―トラック販売増加で
02. 週間☆アクセス数上位ランキング！
     特集（2015年2月23日～2015年3月2日）  
03. 噂のうわさ話
   　フンブオン水産【HVG】
04. サイゴン・街角風景　　
  　「テト休暇に田舎で想う」

  2014年における自動車製造・販売・サービス企業（以下、自動車関連企業）の
売上高は前年比+46％増の合計13兆VND(約730億円)、税引後利益は前年の
2倍にあたる3000億VND(約16億8000万円)だった。中でも、上場企業5社の
業績の多くが好調に転じていることが目を引く。同年に交通運輸省が
過積載トラックの取り締まりを強化したことが、トラック販売台数増加に繋がった。

  上場企業5社のうち2014年売上高の伸び率が最も高かったのは、
トラック・トレーラー等の販売を手掛けるホアンフイサービス投資[HHS]
(Hoang Huy Investment Services)の前年比+185％、
続いてトラックメーカーTMT自動車[TMT](TMT Motor)の+172％増だった。

  また、税引後利益の伸び率が最も高かったのはTMTで、前年の14倍の
620億VND(約3億4600万円)に達した。税引き後利益額が最も高かったのは
HHSの1360億VND(約7億6000万円)で、上場企業5社合計の40％を占めている。
HHSは2015年事業計画で、税引後利益を1400億VND(約7億8000万円)
に設定しているほか、資本金を1兆1100億VND(約62億円)へと引き上げる予定だ。

  HHS及びTMTに続き、自動車販売を手掛けるハンサイン自動車サービス[HAX]
(Mercedes Haxaco Hang Xanh)の売上高が1兆2200億VND(約68億円)、
税引後利益が170億VND(約9500万円)に達した。また、日野トラック販売を
行うチュオンロン自動車・技術[HTL](Truong Long)の税引後利益は、
前年比3倍の630億VND(約3億5000万円)に上った。この背景には、
過積載トラックの取り締まり強化による恩恵に加え、円が下落したことにより
日本からの輸入車販売が好調だったことがある。

  一方、車両メンテナンスを手掛けるサイゴン総合サービス[SVC](Savico)は、
売上高が7兆9000億VND(約440億円)に達したが、
税引後利益は520億VND(約2億9000万円)に留まった。

＜上場自動車関連企業の売上高＞
 

＜上場自動車関連企業の税引後利益＞
 

  ベトナム大手自動車企業の一つである未上場のチュオンハイ自動車 (THACO)の
業績も極めて好調だった。2014年売上高は24兆3000億VND(約1360億円)、
税引後利益は3兆3300億VND(約186億円)で、年間計画を80％上回っている。

  なお、ベトナム自動車工業会(VAMA)のデータによると、2014年の国産車及び
輸入車を含む新規販売数は、前年比+42.8％増の15万7810台に達した。
また、12月単月の国産車及び輸入車を含む新規販売数は2万0208台で、
前月比で+26.7％増、前年同月比では+53％増と大きく伸びた。
これにより、新車販売台数は21か月連続で前年同月を上回ったことになる。

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このコーナーでは、前週のベトナム株・経済情報（www.viet-kabu.com）の
アクセス数の多かった記事を紹介いたします。

1 位 ホーチミン市インフラ投資、14年親会社株主帰属利益が4.5倍に
[2015/02/24 16:25 JST更新]
http://www.viet-kabu.com/news/hochiminh/150224012906.html

  ホーチミン市インフラ投資[CII](Hochiminh City Infrastructure Investment)が
このほど発表した2014年第4四半期連結業績によると、売上高は前年同期の
6倍に上る1兆0120億VND(約57億円)だった。また、親会社株主帰属利益は
1431億VND(約8億円)で、前年同期からほぼ倍増している。

  これにより、2014年通期の売上高は前年比3.75倍の2兆6494億VND(約148億円)、
親会社株主帰属利益は同4.5倍の3878億VND(約21億7000万円)で、
年間計画を66％上回った。また、1株利益(EPS)は3361VND(約18.8円)となっている。

 
2 位 ビングループ、14年税引後利益3.8兆VND―前年比▲69％減
[2015/02/25 13:52 JST更新]
http://www.viet-kabu.com/news/hochiminh/150225010005.html

  ビングループ[VIC](VinGroup)が発表した2014年第4四半期連結業績によると、
第4四半期の売上高は前年同期比▲8.3％減の6兆2132億VND(約350億円)、
税引後利益は同▲68.7％減の3441億VND(約19億3000万円)だった。
これにより、2014年通期の税引後利益は、前年比▲47.0％減の
3兆7897億VND(約213億円)となり、年間計画の達成率は84％に留まった。

  また、2014年12月末時点における総資産は前年末比+19％増の
90兆4830億VND(約5080億円)で、現金は1兆7070億VND(約96億円)となっている。
棚卸資産額は同▲59％減の11兆8800億VND(約670億円)だった。

＜VICの2014年第4四半期及び2014年業績＞

3 位 FPTオンライン、日本の広告会社と業務提携
[2015/02/27 16:01 JST更新]
http://www.viet-kabu.com/news/hochiminh/150227012607.html

FPT情報通信[FPT]傘下でデジタルコンテンツ事業を手掛けるFPTオンライン
(FPT Online)はこのほど、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム
株式会社(DAC、東京都渋谷区)との間で、技術移転及び投資機会の
模索に関する業務提携について覚書(MOU)を締結した。

  それによると、DACはFPTオンラインに対し、データマネジメントプラットフォーム
(DMP)をはじめとするマーケティングに関する技術移転を進めていく。
FPTオンラインによると、DACとの協力によりベトナム最大の
オンラインニュースサイト｢VNエクスプレス(Vnexpress)｣などの
広告サービスへ技術を応用していくという。

  なお、DACは1996年に設立。2013年の売上高は1053億円だった。
博報堂DYグループ傘下の企業で、現在の雇用者数は約2000人(連結)。
海外ではニューヨーク、中国、シンガポールに拠点を設置している。

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(2015年02月25日 発行ベトナム株通信 第2485号)
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■■■フンブオン水産【HVG】■■■

  フンブオン水産[HVG](Hung Vuong Corporation)が
サオタ食品[FMC](Sao Ta Foods)株の12.5％に当たる250万株の
公開買付けを行うと発表した。購入時期は未定だが、
国家証券委員会(SSC)認可後30日間以内に完了するという。

買付価格は2万4000VND(約136円)で、買付けに必要な資金は
約600億VND(約3億4000万円)と試算されている。

FMCにおけるHVGの保有比率は38.3％となっている。
今回の公開買付けが成功すれば、HVGはFMC株の保有比率を
50.8％に引き上げ、子会社化することになる。FMCを子会社化した後、
HVGは資金や原材料調達などあらゆる面でFMCを支援していく予定だ。

HVGはチャ魚（ナマズの一種）の養殖・加工に強いが、
エビの養殖・加工には弱い。エビの輸出額が常に国内10位以内
に入っているFMCを子会社化することで、エビ加工・輸出事業の
拡大を目指すものと見られる。

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毎週、スタッフの持ち回りでお届けする「サイゴン・街角風景」
今週はJoがテト休暇に田舎で想ったことを連ねます。

　いや～癒やされたな～。かなり久しぶりに南中部地方にある
妻の田舎でテト（旧正月）を過ごした後、テト後も
暫く田舎に残る家族に別れを告げ、一足先にホーチミンへの
帰途につく飛行機の中でしみじみそう思った。

　40代に入り毎日PCに向かい疲れやすくなった目も、
1年間ずっと首筋から左肩にかけて凝り固まっていた肩こりも
嘘のように取れている。きっと澄み亘る青空と新緑の稲の上を
吹いていた、あのそよかぜが癒してくれたんだろうと思い返した。

　思えば妻の田舎に初めて行ったのはもうかれこれ15年ほど前に
なるだろうか。ベトナムに来て数年経った私は20代半ばだった。
当時ホーチミンも垢ぬけてはいなかったが、田舎はもっと田舎だった。
電話も引かれておらず、家の前の赤土の道は、雨季にできた
深い轍（わだち）でその両側が盛り上がり、すっかり乾燥し固く
そびえ立った状態で、自転車やバイクの往来を阻んでいた。

　そんな田舎にも今ではインターネットが引かれ、WIFIが飛び、
家の前の道路もコンクリート舗装になっていた。一方、家族や親戚、
近所の人々の表情は以前と変わらず穏やかで、人間味に溢れ、自然体だ。
田舎の庭に茂るバナナの木や数々の自家用野菜、家の裏に広がる
広大な田んぼも当時と寸分違わぬ姿で目の前に広がっている。

　発展や利便性の向上もよいが、ホーチミンのように10年でガラッと
その姿を変えてしまうようなところに住んでいると、いやでも
過ぎてゆく時の速さを認めざるを得ない。田舎の人と比べると
ホーチミンに住む人々の表情がここ10年で変わったと思うのも
あながち気のせいではないだろう。

　それとは対称的に久しぶりに帰ったベトナムの田舎で見たものは、
往時と全く変わらぬ姿だった。そこに佇んでいると20代そこそこで
ベトナムに来た頃の気持ちが急に蘇ってきた。とにかく見るもの
すべてが新鮮に感じられた反面、日本を出たいという思いだけで
ここに辿り着いた状況から「これから自分はどうなるのだろうか」
という漠然とした不安を感じていたのだった。

　ベトナムで20代、30代と過ごし、今ではベトナムで家庭を持って生活をしている。
40代に入っての久しぶりの今回の帰省は、自分自身に今一度、
初心に返ることの大切さを教えてくれた旅だったように思う。

（photo by Jo）

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